今回は、私が在籍していたブラックIT企業を紹介しようと思います
紹介する会社は私が人生で初めて在籍した会社です
確かに、散々派遣先のことを書いていたのに、自分の会社のことは書いてなかったね
ずっと客先に派遣されてるので、自社への帰属意識が皆無だったので忘れてました!!
でしょうね
会社概要
長時間労働や仕事内容に対してかなり低賃金なことで定評のあるIT業界に属しています。
その中でも特に評判が悪く、人売りIT、IT土方、名ばかり正社員と揶揄されていて、実質IT専門派遣業であるSESを生業としています。
所在地
東京都内の某一等地の雑居ビルの一角にオフィスを構えています。
こんな家賃の高い一等地にオフィスを構えるくらいなら、家賃の安い所にオフィスを構えて、浮いた分を社員の給与に還元して欲しいですね!!
ちなみに、SES業の会社は東京都内の一等地(千代田区・港区・渋谷区・新宿区・中央区)の雑居ビルの一角にオフィスを構えていることが多いです。
余談ですが、この会社の次に就職した同業会社の社長に、何故こんな家賃の高い所にオフィスを構えているのか聞いた所、「IT企業は一等地に構えるのが常識。強いて言えばプライドかな?」とほざいて言ってました。
こんなくだらない常識としょうもないプライドを意識するくらいなら、多重派遣や偽装請負といった違法状態が常態化していることを恥じるべきではないでしょうか?
支店
こんな会社にも支店が海外含めて3拠点あります。
「某地方政令指定都市」「東南アジア某国」「南アジア某国」の海外含めて3拠点あります。
ちなみにこの3拠点とも 社員が誰一人として在籍していません。
何のために3拠点もあるのか不明です。
少なくとも海外拠点は経営陣が会社の金で海外旅行に行く口実の為に存在していると専らの噂です。
それに加えて、タックスヘイブンを利用するために存在しているとの噂もあります。
※タックスヘイブン・・・税金の安い国に海外法人を設立して、利益の一部をその法人に受け渡して国内の利益を少なく見せる脱税行為のこと
社長は「かいがいしんしゅつだー!!!」とほざいてましたが、会社の金で海外旅行に脱税行為とどこまで悪どいんでしょうか。
ちなみに、某地方政令指定都市の事務所は誰も居ないのにも関わらず、その都市で一番高いオフィスビルの一角に構えています。こちらは市の助成金目当てというのが専らの噂です。
是非ともこの3拠点を撤退して、浮いた金でだたですら安い社員の給与にまわして欲しいものですね!!
経営陣は会社の金で海外旅行、社員は安い給料で衣食住にすらかなり切り詰めないといけない生活。これがこの会社の実情です。
社員数
社員数は100人強在籍しています。
だから何?とお思いかもしれませんが、これくらい在籍しています。
オフィスの広さ
オフィスは社長、副社長の経営陣2人と、営業、事務の計数名の机と、派遣先が見つからない社員の為の長机しか席が無くとても狭いです。
あれ?社員が100人強も居るのになんで数名分の机しかないのか?と思う方もいると思いますが、上記の数名以外、常時全員客先へドナドナ派遣されているので彼らの机はありません!!
勿論私の席もありませんでしたし、名刺すら持ったことが一度もありませんでした!!
まさにおめーの席ねぇから!の状態ですね。
給料
基本給+みなし残業手当(45時間)です。
月45時間分の残業代が付くと思っていただいてよろしいです。
月45時間以上残業しないと残業代が付かないとも同意義です。
45時間分の残業代が毎月付くからいいのでは?と思う方もいるかもしれないですが、みなし残業手当(45時間)が付いてやっと一般の新卒初任給並みの給与になります。
以下の表をご覧ください。
この表は私の初任給の内訳を表しています。
当時の大卒の初任給が19万ですので、みなし残業手当(45時間)が付いても平均より1万円低いのです。
2017年10月を基準に基本給を時給換算してみます。
休日はこの会社の求人票に書かれている通り土日祝として計算してみます。
時給にして744円になります。
ちなみに、当時の東京都の最低賃金は900円弱です。
この会社は所在地は東京都の一等地にあるのにも関わらず、給与は東京都の最低賃金未満なのです!!
企業の口コミサイトでもこの会社の平均年収は200万円台ですので、私だけが極端に低いわけではありません。
おまけに、求人票には年2回の賞与と記載されているのにも関わらず、1度たりとも支給されたことがありません!!
福利厚生
ちゃんとあるとはっきりと言えるの福利厚生は健康保険・雇用保険・厚生年金のみです。
我がブラックIT企業には、正社員として最低限の福利厚生しかありません。
次に福利厚生と呼べるのか怪しいものです。
資格手当
一応、資格手当はありますが、会社が受験料全額を負担しないような仕組みになっています。
IT系の資格は受験料が数万もするくらい高いものが多いのですが、支給期限(2年)を決めて、毎月の支給額を数千円程度とかなり少額にして全額負担しないような仕組みにしています。
私が入社したばかりの時は、合格したら全額受験料負担だったのが、上記のような資格手当に変貌して、挙句の果てにはノルマになり果てました。
寮
一人暮らしの場合、この会社の安月給だと都内とその近郊(埼玉、千葉、神奈川)に住むとなれば、かなり切り詰めて生活しないといけません。
都内とその近郊の家賃はかなり高いのです。
そこで会社は寮を用意するのですが、この制度が曲者なのです。
寮は、3Kくらいのマンションやアパートを会社で借り上げ、そこを社員3人でルームシェアするのです。
それも家賃を三等分した額を給与から天引きされるので会社はほとんど負担しません。
3等分して出た端数の数百円だけは会社が負担が負担してましたが。
敷金礼金はどうなのかと言われると正直分かりません。
私が居た寮は敷金礼金無しなので分かりませんが、更新料が給与天引きされましたし、退去の際の修繕費は入居者負担なので、敷金礼金があった場合も自己負担だと思われます。
ちなみに、この寮は29歳までしか入居できません。
当社には定期昇給なんてものは存在しないので、29歳になっても、たいして給料が上がらないか、全く上がらないのでかなり切り詰めて生活するか会社を辞めるしかありません。
帰社日
この会社は社員の親睦を深めるために1ヶ月に一度帰社日というものが設けてあります。
社員一同が狭いオフィスに満員電車の如くギツギツに詰め込まれながら飲み会を開催するだけです。
ただ、それだけです。
数人が派遣先の仕事紹介みたいなのを行いますが、私は一切聞いてないので無いようなものです。
会社の終業後の行うので、せっかく定時で上がれてもプライベートの時間が潰されるので個人的には要らないと思っています。
そもそも
そんなことでは社員の親睦は深まることは無く、ただの負担でしかありません!!
社員旅行
年に一度社員旅行があります。
それも、土日を潰して開催します。
そのうち5時間くらいは、会社の針小棒大な実績と、無謀な経営戦略を発表して、経営陣に気に入られたいつも変わり映えしないごく一部の社員たちが登壇する表彰式で拘束されるので苦痛以外の何物でもありません。
これもただの負担でしかありません!!
それも大事な休日を潰されて!!
社員旅行を廃止して浮いた金を社員の給与にまわして欲しいものですね!!
昇給
昇給は、単金と経営陣の評価次第です。
※単金・・・派遣先企業から毎月貰えるお金
単金が上がらなければ給料は上がりませんし、経営陣の評価が下がれば減給されます。
定期昇給なんてものは存在しておりませんし、単金が上がった際の昇給ベースがかなりしょぼいです。
ちなみに、私が単金が10万ほどアップした際は、1万円弱程度しか上がりませんでした。
評価制度
評価制度は不明です。
噂では、経営陣の好き嫌いで決まるようです。
その噂が、本当じゃないのかと思ったことがあります。
それは社長との面談の時です。
私は当時契約社員でした。
試用期間として半年間は契約社員という話でしたが、2年経っても契約社員のままなので正社員にしてくれと交渉しました。
ノルマ付きで全員正社員登用されることになり、その時に正社員になりましたが、それがかなりの曲者で・・・。それは後ほど。
自慢じゃないですが、派遣先での評価が高いという事、順当に単金が上がっていて成果が出ていることを含めて交渉しました。
しかし、「派遣先の評価はうちの会社の評価ではない」と理解不能な理由で一蹴され、「俺が評価したいと思う人間になれ」と言われて取り付く島もなく交渉決裂です。
ほとんどの時間を客先で働いている社員の評価は「派遣先での評価」と「単金」以外でどう計るというのでしょうか?
他にも、難アリ経営陣の暴走のストッパー役だった人事担当の人も月給3万円減額されたと愚痴ってました。
そして、経営陣に待遇面で一言申したゆえに嫌われ一切評価されなくなり退職した社員も複数人いましたし、逆に問題行動を起こして現場を退場させられるような人物が年に1回の表彰式で表彰されていたり・・・。
新人教育
そんなものこの会社には存在しません。
新卒ですら卒業前からOJTと称して客先へドナドナ派遣されます。
ノルマ
社員を全員正社員登用するルールになった際に出来ました。
以下のようなノルマです。
- 毎年度1つ以上の資格取得
- 社長推薦書3冊以上の読書感想文の提出
- ほぼ毎週休日に開催する社内イベントに7割以上出席
資格取得は分からなくはありませんが、下ふたつは完全に社員の私物化です。
完全に終わっている会社ですね!!
しかし、資格取得にしても私のように残業と休日出勤が常態化していて、休日も睡眠時間も削られて働かされている社員はいつ勉強すればいいのでしょうか?もしかして寝るなってこと?
ちなみにこのノルマを全て達成できなければアルバイトに降格されます。
アルバイトになると契約社員より待遇は最悪で
- 給与の減額
- 雇用保険料が実費
- 社会保険料が実費
- 厚生年金が実費
- 交通費が実費
となってしまいます。
ちなみに、契約社員と正社員とでは待遇は一切変わりません。
助成金の不正受給
実はこの会社、国からの助成金を不正受給していました。
不正受給の内容は「中小企業緊急雇用安定助成金について、通常どおりの勤務に従事させたにもかかわらず、教育訓練を実施したとして、事実と異なる支給申請を行い、不正に助成金を受給した。」というものです。
この会社には新人研修なるものは存在しないのでこの内容に納得です。
それも公表された企業の中で一番不正受給額が多かったのです。
なぜこの事が発覚したかというと、Googleで検索すると下の方に関連キーワードが表示されると思いますが、自社の会社名を検索するとそこに「会社名 不正受給」の文字がありました。
そこをクリックすると真っ先に不正受給の事が書かれたホームページが一番上に表示されていたからです。
このことが発覚したのは入社して1年後のことで、不正受給が公表されたのも1年後でした。
入社前に不正受給をしていることが判明していれば、こんなブラックIT企業に入らず、貴重な20代を消耗するだけの無駄な時間にならずに済んだのかもしれないと思うとやりきれません・・・。
多重派遣
この会社に関わらずSES業を生業にしている会社なら当たり前に行われています。
この会社でも例外なく、多重派遣を行っていて最高6重派遣というのがありました。
こんな感じですね。
それも派遣先企業は大手の下請けです。
ちなみに、多重派遣は労働基準法第1章第6条違反(中間搾取の禁止)及び、職業安定法第44条の労働者供給事業の禁止規定に違反しています。
離職率
この会社の3年以内の離職率は80%以上です。
数字の桁を間違っているのでは?大げさに言ってるのでは?思われるかもしれませんが、マジです。
この会社は、私が入社した次年度に新卒を11人ほど採用しました。
しかし、1年後には約半分の5人に、2年後には2人しか残っていませんでした。
ちなみに、私はこの会社に3年くらい居ましたが、3年目になると私はかなりの古株になり、私より先に入社した社員は両手で数えられるほどしか残っていませんでした。
中途でもかなり採用していて、知らぬ間に入社していつの間にか退職してるパターンも多いので、80%どころか90%くらいあるかもしれません。
こんな終わっている会社は、さっさと辞めている人間の方が優秀なのかもしれません。
私はこの会社に3年ほどいましたが、長く続けて良かったことは一切無く、早く辞めなかったことを後悔しています!!
早く辞めていれば、こんな感じで人生詰むことはなかったでしょう・・・。
余談ですが、私と同じ寮に住んでいた社員全員は、この会社を離職しています!!
まとめ
低賃金、低福利厚生、不正受給・多重派遣といった法律違反、社員の私物化といった完全に終わっている会社という事がお分かり頂けましたでしょうか?
ちなみに、この会社が特別というわけではなく、SESという実質IT専門派遣会社ではよくあることです。
こういうブラック企業ばかりなので絶対にSESを生業にしている会社には入ってはいけません!!
お兄さんおじさんとの約束ですよ!!
入っても違法労働に加担させられて、薄給激務で、一生下っ端で転職に不利なので、ただ時間を無駄にするだけだと思います。
SESとそれ以外のIT企業の違いが分からねーよ!!と思う方もいると思います。
どう判断するとかというと、
会社のホームページの「会社概要」のページかサイトの隅に「一般労働者派遣」や「特定労働者派遣」と書かれているので、そういう記載がある会社は100%SESを生業としてると思っていただいて結構です!!
2018年9月30日に特定労働者派遣が廃止されそういった記載が無くなり、真っ当なIT企業との違いが分かりにくくなってるので要注意です!
もしSESに入ってしまったら転職しましょう!
ここまで酷くは無いけど、SESに入ってしまったみなさん転職しませんか?
SESに任される仕事と言うのは、基本的に、雑用で誰にでもできる仕事か、保守や環境構築といった技術的ではあっても社員のキャリア形成に繋がりにくい仕事を任されます。だから自社社員を採用せず、わざわざ外部からお金を払ってSES契約で人を連れて来て仕事をさせてるのです。SESがIT土方やIT単純労働者と揶揄されているのもこういうワケがあるからです。
おまけに、部下やチームをマネジメントしたり、客と折衝したりといった社会人として基本的な経験すらできません。IT業界どころか他の業界ですら通用しない人材へと成り下がるのは必至。
このようなことからSESの仕事はキャリアにならず転職に不利。
SESは転職に不利だという事実は変わりませんが、 このまま今の会社に留まっても常駐先には年齢制限があって(ほとんどが40~50歳)行き着く先は高齢失業です。
年齢に比例してスキルや実務経験をよりシビアに求められていく中、キャリアにならない仕事を続けていると、どんどん転職が不利になるのは分かりますよね?
つまり早めの転職活動がSESから脱却する可能性を高めてくれます。
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仕事が忙しすぎて転職したいけど転活する余裕が無い、給料が安すぎて貯金が少なくて会社を辞めて探せない・・・。
そんな方には、登録型の派遣で週に数日働いて収入を得つつ、腰を据えて転職活動するというのもおすすめです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!